思うがままにつづったこころの中。その2
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「あっ、もう……」
新学期の初日、ホグワーツへと向かう列車のとあるコンパートメントの中。羊皮紙に何度目かの大きなシミを作ったハーマイオニーが声をあげた。
「また書き直し! どうして魔法の世界なのにこう面倒なの。こんなの紙とボールペンでいいじゃない!」
「……おい、ハリー」
向かい側でイライラするハーマイオニーを見ながら、ロンがハリーに隣に耳打ちした。
「何?」
「ハーマイオニー、さっきからやけに機嫌悪くないか? 列車に乗るまでは普通だったのに……一体何があったんだ?」
「……」
日刊預言者新聞の影からハーマイオニーの様子を見て、ハリーは少し考える。列車に乗ってからこのコンパートメントに着くまでに見た光景を思い出して、あぁ、と小さく声を上げた。その僅かな反応もロンは見逃さない。
「お、知ってるのか?」
「まぁ、心当たりがないわけじゃないんだけど……」
「言ってみろよ」
「でも間違ってたらハーマイオニーに悪いし」
「いいから」
ある種の好奇心で目を輝かせているロンに、少し思案するような顔をするとハリーはにっこり笑いかけた。
「やっぱり内緒だ」
「何だよ、それ。知ってるんだろ? ちょっとくらい教えてくれても……」
「ちょっと二人とも! 何コソコソしてるの!」
知らないうちに声のボリュームを上げてしまったロンは固まった。羊皮紙から顔を上げたハーマイオニーの目が二人を睨みつけている。どうやら彼女のイライラの矛先が、羊皮紙から目の前の二人の親友へと移ってしまったようだ。
「あ、えっと……」
「君のイライラしてるわけをロンが知りたいんだって」
「ばっ…ハリー!!」
慌てるロンの右には黒髪の少年の満面の笑み、左には目の吊り上がった栗色の髪の少女。
「ロンには関係のないことでしょう!!」
予想通りハーマイオニーの雷が落ちた。勉強道具をまとめるとコンパートメントを出ていってしまう。
あっけにとられたロンの隣で、ほらね、とハリーが囁いた。半分は君のせいだろう、とロンが冷たい視線を送ったが、彼は肩をすくめて再び日刊預言者新聞に隠れてしまった。ロンは仕方なくハリーへの抗議を諦めて、座席に深く座り込むと窓の外に流れるイングランドの町並みに目をやる。
「なんで僕だけ怒られるんだよ……」
はぁっと大きくため息をついた。
**********
「八つ当たりなんて私らしくない……」
その頃、二人の姿が見えなくなったところでハーマイオニーはロンと同じような思い息を吐いていた。
他の誰かと笑わないで
(慣れていた、はずだったのに)
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全然ドラコ出てなくて申し訳ない。
ちゃんと終わるといいな……(ぇ。
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